第106章

「いいわ」

 二度の冒険を経て、彼らの距離はすっかり縮まっていた。昼食を終えると、皆それぞれ寮へ戻って荷造りを始める。カリーナは今日は荷物を持っていったん自宅へ帰り、明日あらためて公爵邸へ向かう予定だ。

 一方のアリシアは、午後に使用人が来て寮の荷物を梱包し、屋敷へ送ってくれることになっている。ただ本人はもう一日だけ学院に残り、実験室の片づけと締めを済ませてから、明日ユゴスたちと一緒に公爵邸へ戻るつもりだった。

 今日は学期最終日。午後には大半の生徒が学院を発つため、珍しく学院側も「正午以降は保護者の入構を許可する」という措置を取った。アリシアが、侍女たちに触らせたくない私物をいくつか...

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